君たち、メモリには2種類あることを知っているかな?
一応、RAMとROMという名前だけは聞いたことがあります。
私も名前だけで、それぞれの違いとかは詳しく分からないです。
よし、それでは今回は、RAMとROMの違いや特徴を詳しく説明していくよ!
RAMとROMの特徴、違い
メモリは、その特徴によって2つの種類に分かれているんだ。
これから、その2つについて説明していくね。
メモリには、RAMとROMの2種類があります。
揮発性というのは、電源が切れるとデータがすべて消えてしまう特性のことなんだ。
これから、RAMとROMを順番に説明していきますね。
RAM(Random Access Memory)とは
まず説明していくのはRAMです。
RAMは、メモリの種類の1つで、次のような特徴を持っています。
①揮発性の特徴を持ち、データを一時的に記憶するために使われる
RAMは、「電源が切れると内容が消えてしまう」という揮発性の特徴を持っています。
そのため、どうしても一時的にしかデータを保存できません。
一見ちょっと不便そうですよね。
しかし、この性能が視覚的にわかりやすい場面もあります!例えば、Google Chromeのタブ機能です。
Google Chromeで複数タブを開けるのは、まさにRAMの一時記憶のおかげなんです。
キャッシュや主記憶自体がRAMですしね。
また、この複数タブはパソコンの電源を切ると消えてしまうと思います。
これが、RAMの持つ揮発性(電源を切るとデータが消えてしまう)の特徴なんですね。
こんな感じで、RAMは意外と身近なところで使われています。
②読み込み、書き換えが可能
RAMのもう一つの特徴は、データを読み込むことの他に、
既に入っているデータを書き換えることができるという点です。
メモリの中では、後に話すROMのように読み込み専用で、既に入っているデータは書き換えられないというメモリも存在しています。
しかしRAMは、データを書き換えることもできるんです。
イメージとしては、ノートの内容を消しゴムで消して書き換えるのに近いと思います。
基本情報の試験では、「データを書き換えることが可能なのはRAMとROMのどちらか」という問題がよく出ます。ですので、しっかり区別して覚えておいてくださいね。
覚え方としては、「RAMは、揮発性だしデータもすぐ消えるから、書き換えることもできるのかな~」みたいに覚えると分かりやすいと思います。
RAMには、さらに詳しくSRAMとDRAMがあるのですが、それはこちらで解説していますので、是非合わせて読んでみてください。
ROM(Read Only Memory)とは
ROMは、RAMと対照的に以下の3つの特徴を持っています。
①基本的に書き換えができず、読み込みだけを行う
ROMの代表的なものにDVDやCD、ゲームソフトがあります。
ですので、ROMをイメージするときは、好きなドラマのDVDをイメージするのがおすすめですよ!
ROMは、基本的に読み込みだけで、中のデータを書き換えることができません。
買ったドラマのDVDをイメージしてみてください。読み込むことはできても、中のドラマの内容を書き変えたりすることはできませんよね。
そんな感じで、ROMは基本的に中のデータを読み込むこと専用に作られています。
②不揮発性の特徴を持っている
ROMの二つ目の特徴は、RAMと違って不揮発性の特徴を持っているということです。
不揮発性とは、電源が切れても内容が消えないという特徴です。
これも、買ったドラマのDVDをイメージして考えてみましょう!
せっかく買ったドラマのDVDが、電源を切っただけですべて消えてしまったら悲しいですよね(笑)
そんなことにならないように、ドラマなどは不揮発性の特徴を持つROMに記憶されています。
また、不揮発性のおかげで、長い間データを保存することができるので、RAMの補助的な役割を担っていることがあります。
詳しくはこちらの主記憶と補助記憶のページをご覧ください。
③特殊なROM
先ほど書いたとおり、ROMは基本的に読み込み専用です。
これをマスクROMと呼ぶこともあります。
しかし中には、特殊な技術を使うことで、データを消したり、書き換えたりすることができるROMもあります。
具体的には以下の3つです。
このように、ROMでも、特殊な方法によってデータの書き換えや消去が可能になるものもあります。
よく出題されるのは、それぞれが「何によってデータを書き換えられるか」というところです。
したがって、UVEPROMは紫外線(UV)で、EEPROMは電圧(Electrically)で消去できるというところを重点的に覚えておいてください。
また、セットでマスクROM(書き換えができないメモリ)も覚えておいてください。
まとめ
RAMとROMは、揮発性と不揮発性、書き換えの可否で区別されるんですね。
そうだね。
それぞれ使われてるところも違うから、下の記事からもう少し詳しく学んでみてね。
練習問題
問題1
組込みシステムのプログラムを格納するメモリとして,マスクROMを使用するメリットはどれか。
(出典:平成23年度 秋学期 午前 問12)
ア、紫外線照射で内容を消去することによって,メモリ部品を再利用することができる。
イ、出荷後のプログラムの不正な書換えを防ぐことができる。
ウ、製品の量産後にシリアル番号などの個体識別データを書き込むことができる。
エ、動作中に主記憶が不足した場合,補助記憶として使用することができる。
答)イ マスクROMは、書き換えができないメモリです。