[基本情報技術者試験]イメージで覚える!デュプレックスシステム

デュプレックスシステムとは ○○方式
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デュプレックスシステム

デュプレックスシステムとは

デュプレックスシステムの画像

デュプレックスシステムは、今起動しているシステムの裏に、

全く同じシステムをもう一つ用意しておくというシステムです。

もし表で起動しているシステムが壊れたり、バグが発生したりしたら、

裏にあるもう一つのシステムに切り替えて運用していくという方式です

デュプレックスシステムの仕組みの画像

しかしこの方式は、安定と引き換えに問題点もあります。

それは、電気代やシステムを用意する費用が2倍に増えてしまうということです。

それを防ぐために、デュプレックスシステムでは待機している方のシステムの

待ち方を変えることで消費電力を抑えています。

待機しているシステムの待ち方

先ほども述べたとおり、デュプレックスシステムでは待機しているシステムの待ち方を変えることで

消費電力を抑えています。

これからは、その待ち方を3種類紹介します!

ホットスタンバイ

ホットスタンバイは、表と裏でデータを同期しておくことで、

いつトラブルが起きてもすぐに交代することができる待ち方です。

野球で例えると、ピッチャーがブルペンで肩を作っている状態ですね。

ゲームで例えると、表で進めている際に、こまめにセーブデータを他のゲーム機に同期しているイメージです。

おかげで、トラブルが起きたときにすぐに切り替えられますが、電力やコストもかなりかかってしまいます。

ウォームスタンバイ

ウォームスタンバイは、ホットスタンバイのようにこまめにデータを同期することはありません。

しかしある程度のところまでは準備しておいて、あと少し何かをすれば交代できるようにしておく待ち方です。

野球で例えると、ブルペンでキャッチボールまでは終わらせておくイメージですね。

ゲームでいうと、ソフトのダウンロードまでは終わらせておくイメージです。

ウォームスタンバイは、切り替える際に少し時間はかかりますが、

ホットスタンバイと比べて消費電力やコストは少なくて済みます。

コールドスタンバイ

コールドスタンバイは、裏で機械だけ用意しますが、まだ起動もしていないような待ち方です。

野球で例えると、ブルペンでまだキャッチボールすらしていないような状態ですね。

ゲームで例えると、電源を入れ、ソフトのダウンロードから始めるような状態です。

したがって、もしトラブルが起きて切り替えが必要な時、かかる時間はかなり長いです。

しかし、かかるコストは三つの中で一番少ないです。

まとめ

デュプレックスシステムは、表とは別に裏でもう一つシステムを用意し、トラブルが起きたときに切り替える方式。

ホットスタンバイは、表と裏でデータを同期しておくことで、すぐに切り替えられるようにする待ち方。切り替えの待ち時間はないが、電力やコストはかなりかかる。

ウォームスタンバイは、ある程度のことまで終わらせて待機する待ち方。切り替えに少し時間はかかるが、コストは抑えられる。

コールドスタンバイは、トラブルが起こると、電源を入れるところから始める方式。切り替えにかかる時間はかなり長いが、コストは一番抑えることができる。

練習問題

問題1

図に示すように,2系統のシステムで構成され,一方は現用系としてオンライン処理を行い,もう一方は待機系として現用系の故障に備えている。通常,待機系はバッチ処理を行っている。このようなシステム構成を何と呼ぶか。

練習問題の画像

(出典:平成20年度 春学期 午前 問31)

ア、シンプレックスシステム

イ、デュアルシステム

ウ、デュプレックスシステム

エ、パラレルプロセッサシステム

答)ウ、デュプレックスシステム  現用系と待機系の二種類を用意し、故障の時に備えるのはデュプレックスシステムです。

問題2

ホットスタンバイ方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。

(出典:平成21年度 秋学期 午前 問15)

ア、待機系は,現用系が動作しているかどうかを監視していて,現用系のダウンを検出すると現用系が行っていた処理を直ちに引き継ぐ。

イ、待機系は,現用系に入力されるジョブを監視していて,処理量の大きいジョブが入力されると現用系に代わってこれを実行する。

ウ、待機系は,現用系の負荷状態を監視していて,現用系のオーバロード(過負荷状態)を検出するとオーバロードした分の処理を引き受けて実行する。

エ、待機系も現用系と同時に同じ処理を実行していて,現用系がダウンしても待機系が処理を完了する。

答)   待機系が監視しているのは、「トラブルが起こってないかな~」ってことです。なので、この中ではアの、「動作してるかどうかを監視」が正解です。

問題3

コンピュータを2台用意しておき,現用系が故障したときは,現用系と同一のオンライン処理プログラムをあらかじめ起動して待機している待機系のコンピュータに速やかに切り替えて,処理を続行するシステムはどれか

(出典:平成30年度 春学期 午前 問14)

ア、コールドスタンバイシステム

イ、ホットスタンバイシステム

ウ、マルチプロセッサシステム

エ、マルチユーザシステム

答)  「あらかじめ起動して待機している」のは、ホットスタンバイシステムの特徴です。